妊婦・子育てお役立ち記事

【看護師が解説】妊婦健診と妊娠中の検査

【看護師が解説】妊婦健診と妊娠中の検査

妊婦健診や妊娠中に受ける検査ってなぜやるの?レントゲンとか赤ちゃんには大丈夫かな?と心配の方向けに、現役看護師が意義や安全性を解説します。
少しでも不安が減り、出産子育てが楽しみになりますように!

はじめまして

はじめまして。さかえと申します!
現在1歳の子どもを育てながら、普段は看護師としてヘルスケア事業に携わる仕事をしています。

妊娠が分かったら、まずは母子手帳を受け取りに行き、定期的に妊婦健診を受診していきます。
しかし、いざ受診してみると、色々検査をするし、専門用語が出てくるし、「この検査で何が分かるんだろう?赤ちゃん元気かな?」って気になりますよね。

今回は、妊婦健診で行われる主な検査と、その中でも、超音波検査(エコー)の専門用語、NST(ノンストレステスト)について、お話しさせていただきます。

妊婦健診で行われる主な検査

妊婦健診では、お母さんの健康状態と、赤ちゃんの成長や健康状態を確認するために様々な検査が行われます。
産院の方針によって検査が追加されることもあると思いますが、主に母子手帳に書かれている項目を下記に挙げました。
それぞれの目的は割愛しますが、妊娠中に起こりうる、貧血、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などの病気を見つけるための項目もあります。

  • 体重、血圧、浮腫の有無、尿タンパク、尿糖、子宮底長、腹囲
  • 子宮頸がん検診
  • 歯科健診
  • 超音波検査(エコー)
  • NST(ノンストレステスト)
  • 血液検査(血液型、不規則抗体、風疹ウイルス抗体、赤血球・白血球・血小板等、ヘモグロビン、血糖値、様々な感染症の有無、腎機能・肝機能)

私が通っていた産院では、骨盤レントゲン検査もやっていて、妊娠38週の時に受けました。

骨盤と赤ちゃんの頭の均衡を見るものでしたが、レントゲン検査って赤ちゃんへの被曝は大丈夫なんだろうか?と不安になりました。
色々調べた中で、ある学会が公開している見解がありましたので2つご紹介します。

⑴日本放射線技術学会HPより
 「通常のレントゲン検査では、胎児は放射線の被曝線量100mGy(ミリグレイ)を超えることは極めてまれで、その量では出生前死亡・奇形・精神発達障害のリスクは自然に発生する確率を上回ることはない。放射線が原因の小児がんや白血病のリスクは、被曝がない群と比べてほとんど差はない。妊娠早期の放射線被曝では、胎児への影響が極めて低いことが判明している。」とありました。

⑵産婦人科診療ガイドラインー産科編2020より
「受精後10日までの被曝では奇形発生率の上昇はない。受精後11日~妊娠10週で50mGy未満では奇形発生率を上昇させない。妊娠9~26週では中枢神経障害を起こす可能性があるが、100mGy未満では影響しない。」とありました。

安全だとか、どれだけレントゲン検査を受けてもいいという話ではなく、必要に迫られて受けたり、妊娠に気づかずに受けた方に知ってもらいたいというものですので、参考にしていただけたらと思います。

妊娠中の検査で気になるエコーの専門用語

エコーでは、赤ちゃんの心拍や体を動かしている様子を見ることができるので、毎回楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
3Dエコーで立体的に見せてくれる施設もあり、顔のパーツや指なんかも分かって、とても感動したのを覚えています!
しかし、エコー中は、アルファベットと数字の専門用語が飛び交っていて、訳も分からず終了しがちです。
そこで、エコーでよく出てくる専門用語をいくつかご紹介します。

GA:妊娠何週何日か
BPD:頭の横幅
FL:ももの付け根から膝までの骨の長さ
AC:お腹周りの長さ
CRL:頭のてっぺんからお尻までの長さ
EFW:推定体重 ※BPD、FL、ACから算出される

これ以外にも、赤ちゃんの心臓などの臓器、頭の位置や向き、お母さんの子宮頸管の長さ、羊水の量、胎盤やへその緒の状態など、多岐に渡って観察をしています。
妊娠中の方は、これまでのエコーを振り返って見たり、これからエコーを受ける時に覚えておくと、より実感が湧いて楽しくなりますね!

妊娠中の検査でノンストレステストって何が分かるの?

ノンストレステストは、赤ちゃんの心拍と、お母さんの子宮収縮の様子を確認するものです。
赤ちゃんは胎動に伴って心拍数が一時的に上がりますが、その心拍数の上昇が20分で2回あれば、1週間以内に胎児が死亡することはとても少ないと言われています。

  • どのように検査するか?
  •  お母さんのお腹に2つの円形のセンサーを当ててベルトで固定し、お母さんは横になってリラックスした状態になります。

  • どのくらいの時間がかかるか?
  •  赤ちゃんはおよそ20分間隔で起きて寝てを繰り返していますが、胎動のある起きている時の様子を確認するため、テストは20~40分間行われます。

  • どの時期に検査するか?
  •  およそ妊娠34週~36週頃から検査の一環として始め、定期的に実施することが多いようです。

私は妊娠31週のときにお腹が張ってしまい、初めてノンストレステストを受けました。このように異常が感じられるときにも必要に応じて行われます。

おわりに

いかがだったでしょうか?
第一子では、わからないことだらけと思います。
ですが、第一子だからこそ、ちょっとしたことでも喜びや感動も大きいと思います。
エコー見ながら、赤ちゃんが動いたりするときは本当に嬉しいですよね!!
最近では、エコーのお写真をアルバムにして、記念にとっておく方もいらっしゃいますよ。

ちょっとした嬉しいことも、じ〜んと味わうためにも、
ちょっとした不安や疑問なども、適切な知識を得ておくことで解消していくのは大切だと思います。

妊娠、産休に入ってから、ママも”わたし時間”を目一杯楽しむのが新常識!

初めての妊娠、出産。わからないことだらけ。
何かと不安になりがちだったり。

ですが、お腹の中の赤ちゃんは、ママが幸せになってほしいと心から願っていると私たちは思っています。

また、医学的にも、ママが心配や不安などのストレスを抱えてしまっていると、ストレスホルモンの影響でお腹の赤ちゃんにも良くない影響があるという研究結果もあります。

そして、産休に入ってからは、一時的にママご自身の”わたし時間”を自由に取れると〜っても貴重な時期だと思いませんか?
お腹の赤ちゃんにも、人生は楽しく幸せに過ごしていけるんだよ!というのを、大きく期待して生まれるのがより一層楽しみになるように、ママ自身が”わたし時間”を楽しみんでいきませんか?
ママの幸せは、お腹の赤ちゃんの幸せであり、ママと赤ちゃんの幸せがパパの幸せでもあります!!
家族の幸せのスタート地点は、ママの幸せから!ですから!!

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