産後・育休の“サブスクの罠”と対策を徹底ガイド
公開日:2025/11/26
最終更新日:2025/11/26
産後・育休の“サブスクの罠”と対策を徹底ガイド
産後や育休中、気づかないうちにサブスクの契約が増えていませんか?
「無料体験のまま課金していた」「使っていないのに引き落とされ続けていた」──そんな経験をしたママはとても多いです。
この記事では、産後特有の“サブスクの罠”と、その原因となる心理・生活リズムをやさしく解説します。
さらに、今日からできる対策や、現役ママの「私はこれをやめました」体験談も交えて、
無理なく家計の不安を減らす方法をまとめました。
難しい家計管理の知識は必要ありません。
読みながら「うちもこれありそう…」と当てはめるだけで、サブスクの見直しポイントが自然とわかる内容になっています。
授乳の合間やお昼寝中に、気軽に読み進めてみてくださいね。
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サブスクを全体的に整えたい方は、まずこちらの総まとめ記事がおすすめです:
子育て家庭のサブスク見直し完全ガイド|ムダ削減の方法
産後・育休中にサブスクが増える“心理”とは
寝不足×孤独感がサブスク契約を増やす理由
産後のママは、睡眠不足と慣れない育児で、心も身体もいっぱいいっぱいになりがちです。
そんなとき、スマホ一つで「届く」「見られる」「楽しめる」サブスクは、とても魅力的に見えます。
たとえば、
- 夜中の授乳中に、ふと目に入った動画配信サービスの広告
- ママ向けSNSで流れてくる「このサブスク便利でした!」という投稿
- 「初月無料」「○日間無料」といったポップなバナー
こうした情報は、疲れた心に“少しでも楽になれそう”という希望を運んできてくれます。
その結果、「とりあえず登録しておこう」「今しんどいし、これくらいいいよね」と、気づかないうちにサブスクが増えていきます。
「今だけ無料」が判断力を鈍らせる産後特有の状態
産後はホルモンバランスの変化や寝不足の影響で、冷静な判断がしづらくなります。
そこに「今だけ無料」「○日間お試し」の言葉が重なると、次のような心理が働きやすくなります。
- 「無料なら損しないし、試してみようかな」
- 「解約は後でいいや。今はとにかく今日を乗り切りたい」
- 「赤ちゃんのためになるかもしれないし…」
この「後で解約すればいいや」が、のちのち“いつの間にか本契約になっていた”につながります。
産後の生活は、一日一日を乗り切るだけで精一杯。解約の期日を覚えておく余裕がないのは、ある意味、自然なことです。
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どこから手をつければいいかわからない方は、こちらの入門ガイドが役立ちます:
子育て中のサブスク見直し入門|最初にやるべき整理法
夜間授乳中は“動画サブスクの沼”に入りやすい
夜間授乳の時間は、ママにとってほぼ唯一の「一人でスマホを触れる時間」でもあります。
その時間を支えてくれる動画サブスクは、心の安定剤のような役割も果たしてくれる大事な存在です。
しかし一方で、
- 気づけば複数の動画サブスクに入っていた
- 以前の趣味用サブスクを、産後もそのまま払っている
といった状態になりやすく、「心の支えになっているサブスク」と「なんとなく続けているサブスク」の線引きが曖昧になってしまいます。
子育て家庭に多いサブスクの落とし穴
気づかないまま毎月引き落とされる“休眠サブスク”
サブスクの怖いところは、「使っていなくても、自動で引き落とされる」という点です。
特に子育て家庭では、次のような“休眠サブスク”がたまりがちです。
- 育児が始まってからほとんど開いていない動画・音楽サービス
- 妊娠中に登録してそのままの学習系サブスク
- 見ていないのに課金し続けている雑誌・ニュース系サービス
毎月数百円〜1,000円のサブスクでも、3〜4個重なると月数千円、年間で数万円になることもあります。
夫婦で重複契約してしまうパターン
もう一つの落とし穴が、「夫婦それぞれが、似たようなサブスクに入っている」ケースです。
- 夫:動画サブスクA、妻:動画サブスクB
- 夫:音楽サブスク、妻:動画+音楽のセットサブスク
お互いに「相手が何に入っているのか」をよく知らないまま契約していると、結果的に重複した固定費を払っていることも少なくありません。
「子育てに実際いくら必要なのか分からず、毎月いくら使っていいのか不安を感じながら暮らしていました。サブスクもそれぞれバラバラに入っていて、見直したら同じようなサービスに夫婦で二重に払っていたことに気づきました。必要なことが特定できて、今は安心できました。」(30代女性)
「便利そう」で始めて使わなくなるサブスクの共通点
「便利そうだから」「周りのママも使っているから」という理由で始めたサブスクは、実は次のような特徴を持っていることが多いです。
- 自分の生活リズムに合っていない(通う系・ライブ配信系など)
- じっくり利用する時間が必要(学習・読書・動画見放題など)
- 赤ちゃんの月齢が変わると使い道が減る(新生児向けサービスなど)
つまり、「良さそう」だけで選んだサブスクは、“今の生活・今の自分”にフィットしないと休眠化しやすいのです。
“無料体験の罠”と家計への影響
無料体験のまま課金に突入する仕組み
多くのサブスクは、「○日間無料」「初月無料」といったキャンペーンを用意しています。
その多くは、最初にカード情報を登録し、解約しない限り自動で有料期間に移行する仕組みになっています。
この仕組み自体は違法でも不誠実でもありませんが、産後のママの状況を考えると、
- 解約期限を覚えていられない
- その日までに「本当に必要かどうか」を判断する余裕がない
といった理由から、結果として意図しない課金が始まりやすいのです。
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主要なサブスクの特徴を比較しながら判断したい方は、こちらの記事が参考になります:
子育て家庭の人気サブスク徹底比較|本当に必要なサービスだけ残すコツ
産後の生活リズムでは解約を忘れやすい
産後〜育休中の生活は、日によってまったく違います。
赤ちゃんの機嫌・体調・夜泣き・予防接種など、スケジュールの多くが「赤ちゃん基準」で動きます。
その中で、
- ○月○日までに解約
- 無料期間終了前に要確認
といったタスクは、どうしても優先順位が下がり、後回しになってしまいます。
その結果、「気づいたときにはもう課金が始まっていた」という状況が生まれます。
無料体験を賢く使うための3つのルール
それでも、無料体験自体が悪いわけではありません。
「使い方のルール」を決めておくことで、家計へのダメージを防ぎながら賢く活用することができます。
- 登録した日に、スマホのカレンダーに「解約日」を入れる
無料期間終了の2〜3日前にアラーム付きで登録しておくのがおすすめです。 - 無料体験中に「使った日数」をざっくりメモしておく
ほとんど使わなかった場合は、延長せずスパッと解約する判断がしやすくなります。 - 「続ける場合の上限金額」を最初に決めておく
他のサブスクとのバランスを見て、「この金額を超えたらどれかをやめる」と決めておきましょう。
産後〜育休で使わなくなるサブスク一覧
通う系(ジム・英会話・サロン)
産前までは快適に通えていたジムや英会話、エステなどの「通う系サブスク」は、産後になると一気にハードルが上がります。
- 赤ちゃんを預ける人がいない
- 授乳や夜泣きで体力が残っていない
- 感染症への不安がある
結果として、「ほとんど利用していないのに、毎月の会費だけ払っている」状態になりがちです。
産後すぐ〜0歳代は、一度解約・休会を検討しても良いサブスクの代表例と言えます。
まとまった“一人時間”前提のサブスク(雑誌・学習系)
電子書籍・雑誌読み放題、オンライン講座・学習系サブスクなど、
「じっくり腰を据えて楽しむ」ことが前提のサービスも、産後すぐの時期には活用しづらいことが多いです。
もちろん、息抜きとして楽しめるのであれば良いのですが、
- 開かない月が続いている
- 「読まなきゃ…」と義務感だけが残っている
という状況になっている場合は、一度解約して、「またゆっくり楽しめる時期が来たら再開する」という選択肢も考えてみましょう。
新生児期だけ活躍するサブスク(用品サブスク)
新生児〜生後3ヶ月ごろに活躍するベビーベッドや揺れるバウンサーなどは、月齢が上がると出番が減っていきます。
用品サブスクを利用している場合、
- 「そろそろ卒業かな?」と思いながら、解約や返却が面倒で続けてしまう
- 気づけば数ヶ月延長していて、トータルでは購入した方が安かった
というケースも多く見られます。
「子育てに実際いくら必要なのか分からず、毎月いくら使っていいのか不安を感じながら暮らしていました。赤ちゃん用品のサブスクも、いつやめたらいいのか分からずズルズル続けていたのですが、必要な時期だけに絞ったら、必要なことが特定できて、今は安心できました。」(30代女性)
現役ママの「私はこれをやめました」体験談
無料体験→解約し忘れで3ヶ月課金したケース
あるママは、産後すぐの頃に「育児の合間に英語に触れたい」と思い、英語学習系アプリの無料体験に登録しました。
- 無料期間中は2〜3回だけ利用
- その後は授乳と寝かしつけで手一杯になり、アプリを開く余裕がなくなる
- 気づいたら3ヶ月分の料金が引き落とされていた
このケースから学べるのは、「無料体験=期限付きのタスク」だと意識すること。
使ってみて「今の自分には合わない」と感じたら、早めに解約してOKです。
夫と私で同じ動画サブスクに入っていたケース
別のママからは、こんな話も聞きました。
- 夫:アニメ・映画好きで動画サブスクに登録
- 妻:育休中の気分転換に、別の動画サブスクを新しく契約
- しばらくして家計を見直したら、似たようなサービスに二重で払っていた
このご家庭では、夫婦で話し合いをして、
- 家族でよく使うサービスを1つだけ残す
- 家計から出すのは1つまで。どうしても個人で使いたいものは「お小遣い」の範囲で
というルールを決めたことで、不公平感が減り、家計も気持ちもスッキリしたそうです。
赤ちゃんグッズのサブスクをやめて購入に切り替えた理由
赤ちゃんグッズのサブスクを利用していたママは、こう振り返っています。
- 「いつ返すか」「返却の準備をいつするか」を考えるのがストレス
- 結果的に長く使いたいグッズは、購入した方が気持ちがラクだった
この体験からも分かるように、お金だけでなく「手間」と「気持ちの負担」も含めて見直すことが大切です。
今日からできる“サブスクの罠”対策
スマホ1つでできる:5分のサブスク棚卸し
本格的な家計簿が続かなくても、サブスクだけのミニ棚卸しなら、5分程度で始められます。
- スマホの「App Store/Google Play」のサブスクリプション一覧を開く
- クレジットカードの明細アプリや、マネーフォワード MEなどで「毎月同じ金額が引き落とされている項目」をチェックする
- 「今も使っている」「しばらく使っていない」「まったく覚えていない」の3つに分類する
「しばらく使っていない」「覚えていない」に入ったものから、1つだけ解約候補を選ぶところから始めてもOKです。
家計簿アプリ:マネーフォワード MEで支出の内容を自動で一覧表示できるので、簡単見直しができます!!
注)PCからはリンクが飛べません
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具体的に何を残し、どれを手放すか判断したい方はこちら:
子育て家庭の賢いサブスク削減術|残す・手放す基準と最適数
無料体験は「カレンダー通知」で確実に守る
無料体験を利用するときは、必ず登録したその日にカレンダーアプリでリマインド設定をしておきましょう。
- 無料期間終了の2〜3日前にアラーム
- 予定名は「○○サブスク解約するか判断」
この一手間をかけるだけで、「うっかり継続してしまった…」を大きく減らすことができます。
夫婦で揉めないサブスク整備の会話テンプレ
サブスクの話題は、お金の話でもあり、趣味の話でもあり、意外とデリケートです。
揉めずに話し合うためには、「責める」のではなく「一緒に整える」というスタンスが大切です。
たとえば、こんな言い方がおすすめです。
- 「最近、サブスク増えてきたよね。うちの“便利サブスク”と“ぜいたくサブスク”を一緒に整理してみない?」
- 「あなたが大事にしているサブスクも知りたいし、私のも聞いてほしいな」
- 「浮いた分を、子どもの撮影会とか思い出に回せたらいいなって思ってて…」
「削るための話」ではなく、「家族のために整える話」として切り出すと、お互いに前向きに話し合いやすくなります。
サブスク削減で“思い出予算”を作る方法
浮いた1,000円の行き先を「可視化」する
サブスクを1つ見直して月1,000円浮いたとします。
その1,000円をただ「節約できた」で終わらせるのではなく、ぜひ「行き先」を決めてあげてください。
- 月1,000円×12ヶ月=12,000円 → ハーフバースデーや1歳のお誕生日の撮影会に
- 毎月の浮いた分で、フォトブックを一冊ずつ作る
こうして「使わないサブスク」から「家族の思い出」にお金が移動すると、
家計の数字だけでなく、ママ自身の満足感・安心感も大きく変わってきます。
フォトブック・撮影会に回すと満足度が高い理由
サブスクは解約すれば消えてしまいますが、撮影会やフォトブックで残した写真は、ずっと手元に残る「資産」です。
- 子どもの成長を目で見て振り返ることができる
- つらかった時期も「頑張っていた自分」を肯定できる
- 家族で見返すことで、会話や笑顔が増える
だからこそ、「なんとなく払っているサブスク」を減らして、「一生ものの思い出」にお金を回すという発想は、家計面でも感情面でも、とても相性が良いのです。
家計に安心を作る「再配置」の考え方
この記事でお伝えしたいのは、「サブスク=悪」ではないということです。
大切なのは、
- 今の自分たちの生活に本当に役立っているか
- 払っている金額に見合う安心やゆとりを感じられているか
という視点で、お金の居場所を“再配置”していくことです。
まとめ|サブスクの罠を避けて安心できる家計へ
産後・育休中は、心も身体も余裕がなく、サブスクの罠にはまりやすい時期です。
だからこそ、自分を責めるのではなく、
- なぜ増えやすいのか(心理・生活リズム)を知る
- どんなサブスクが“休眠化”しやすいかを知る
- 無料体験の仕組みと対策を知る
- 夫婦で「一緒に整える」話し合いをする
といったステップで、少しずつ整えていけば大丈夫です。
サブスクを見直すことは、単なる節約ではなく、「家族の未来と安心のために、お金の居場所を選び直すこと」。
浮いたお金を、子どもの撮影会やフォトブックなど「思い出づくり」に回すことで、家計にも心にも、やさしい循環が生まれていきます。
まずは、今日できる小さな一歩――スマホでの5分の棚卸しから始めてみてくださいね。
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サブスクだけでなく、家計全体の不安を整えたい方にはこちらの解説もおすすめです:
子育て世帯の家計、なぜこんなに不安になるの?
よくある質問(FAQ)
産後はどうしてサブスクが増えやすいのですか?
寝不足・孤独感・育児ストレスで“便利さ”を求めやすく、無料体験広告にも反応しやすくなるためです。判断力が低下しやすい時期とも重なります。
無料体験で課金されないための方法は?
登録したその日にスマホのカレンダーへ「解約日」をリマインド登録するのが最も確実です。2~3日前の通知がおすすめ。
夫婦でサブスクが重複しているか確認する方法は?
スマホのサブスクリプション設定・カード明細・マネーフォワード MEで一覧化すると簡単です。「家族で使うもの/個人で使うもの」に分けましょう。
赤ちゃん用品サブスクはお得ですか?
使用期間が3〜6ヶ月ならサブスクが有利ですが、1年以上使うものは購入の方が安くなることが多いです。返却の手間も考慮しましょう。
サブスク削減でどれくらい家計が楽になりますか?
1つ1,000円でも3つ削れば月3,000円、年間36,000円の削減になります。撮影会やフォトブックなど“思い出づくり予算”に回す家庭が多いです。


