共働き家計管理の完全ガイド|不公平ゼロの仕組み作り

子育てが始まってから、

と感じたことはありませんか?

実はこれは“あなたが悪い”のではなく、子育て期の支出と夫婦の役割がズレやすい構造的な問題です。

この記事では、共働き家庭が抱えがちな不公平感・言いづらさ・見えない支出を、「心理 × 生活 × 仕組み」の3つの視点から整理します。
さらに、今日からできる負担ゼロ・不満ゼロの家計管理の仕組み作りまで、ステップで紹介していきます。

難しい専門用語はできるだけ使わず、「読みながら少しずつ気持ちとお金が整っていく」ことを意識してまとめました。
授乳の合間やお昼寝中に、気になるところからゆっくり読んでみてくださいね。


子育て世帯の家計は、なぜこんなに不安になる?

見えない支出が積み重なりやすい構造

妊娠前と比べて、赤ちゃんが生まれてからの支出は「少額 × 高頻度」になりやすいのが特徴です。

1回あたりは数百円〜数千円でも、月トータルでは1〜2万円分になっていることも少なくありません。
しかも、これらの多くは「レシートをとっておく余裕もないくらいバタバタの中」で購入されます。

その結果、

という“モヤモヤだけが残る”状態になりやすいのです。

産後の負担と精神的キャパの低下

産後のママは、

など、心と体の両方に大きな負荷がかかっています。

その状態で、

というのは、正直かなりハードルが高いタスクです。

ある0歳ママはこう話してくれました。

「子育てに実際いくら必要なのか分からず、毎月いくら使っていいのか不安を感じながら暮らしていました。必要なことが特定できて、今は安心できました。」(30代女性/0歳ママ)

「管理できない私が悪い」ではなく、「管理するには負荷が高すぎる時期」と捉えることが大事な視点です。

“私ばっかり払ってる”と思いやすい理由

赤ちゃんとの生活が始まると、

など、「買う役割」がママに偏りやすくなります。

すると、クレジットカード明細や銀行アプリを見たときに、

という構図になり、不公平感が強くなってしまうのです。


0歳〜6歳の支出モデル|子育て家庭ならではの出費とは?

0歳:おむつ・ミルク・外出コスト

特に家計インパクトが大きいのが、0歳の時期です。

あくまで目安ですが、0歳だけで月1万〜2万円程度の“赤ちゃん特有の支出”が増えるイメージです。

1歳〜:保育園関連の出費

1歳を過ぎて保育園が始まると、今度は別の出費が増えてきます。

「保育料が高いから、その他の出費は抑えたい」と感じる一方で、
現実には保育園生活を支えるための細かい支出が積み重なっていくのが実情です。

イベント費・思い出費のリアル

さらに、

など、「せっかくだから、ちゃんと残してあげたい」と思うイベントも増えていきます。

ここは「削る」のではなく「計画して用意しておくべきお金」です。
この記事の後半では、こうした“思い出予算”を守るための家計設計も一緒に考えていきます。


夫婦の家計がズレる本当の理由(心理 × 生活 × 収入)

“責められたくない”心理が対話を遠ざける

家計の話をするとき、お互いにどこかで

と身構えてしまうことがあります。

すると、

結果として、話し合いの場がそもそも持てなくなってしまうのです。

買い物担当がママに偏る“生活構造”

「おむつがなくなりそう」「保育園用の服を追加で買わなきゃ」など、
“今すぐ必要”な出費は、どうしてもママの判断で行う場面が多くなります。

その一方で、夫側の支出は、

といった形で見えにくく、「お互いの見えている金額」が大きく違う状況が生まれます。

育休で収入が変化し、不公平が生まれやすい

産前は「家賃は夫」「食費は私」など、感覚的な分担でうまく回っていたとしても、
育休に入って収入が減ると、そのルールが一気に苦しくなることがあります。

ルールが変わっていないのに、状況だけが変わってしまうため、

という矛盾が生まれやすくなります。


家計共有の3つの方式(メリット・デメリット比較)

① 別管理方式|自由度は高いがズレやすい

特徴: お互いが自分の収入・支出を管理し、生活費だけ一定額を出し合うスタイル。

メリット:

デメリット:

② 一元化方式|ラクだが負担感が偏りやすい

特徴: 収入をすべて一つの口座に入れ、そこからすべての支払いを行うスタイル。

メリット:

デメリット:

③ ハイブリッド方式|最も実用的な“折衷解”

特徴: 「生活費・子育て費用」は共有、「おこづかい」は各自管理する折衷スタイル。

メリット:

デメリット:

とはいえ、子育て期にはこのハイブリッド方式が最もバランスが良いケースが多く見られます。


共働き家庭の負担割合の決め方(収入 × 育児の公平性)

収入比例で負担する方法

よく使われるのが、「収入に応じて負担割合を決める」方法です。

例)
夫:手取り24万円/月
妻:手取り12万円/月(育休復帰後)

合計36万円のうち、夫が2/3、妻が1/3を生活費として出し合うイメージです。

育児負担を考慮した分担方法

子育て期は、「時間と体力の負担」も大きな要素です。
たとえば、

という場合、家計の負担を少し軽くすることで「全体としての公平感」を保つという考え方もあります。

最も摩擦が少ない“現実的ルール”

おすすめは、

  1. 「収入の割合」をベースに大枠を決める
  2. 「育児負担」を考慮して微調整する
  3. 年1回〜半年に1回は“振り返り会”をする

という3ステップです。

あるママは、こう振り返っています。

「子育てに実際いくら必要なのか分からず、毎月いくら使っていいのか不安を感じながら暮らしていました。夫と負担割合を一緒に見直したことで、必要なことが特定できて、今は安心できました。」(30代女性/1歳ママ)


「私ばっかり買ってる問題」が起こる生活構造

オンライン購入のほとんどがママ担当

スマホ一つで買い物が完結する今、

など、ママのアカウントからの決済が増えやすい環境になっています。

小銭の支払いが積み重なる現象

コンビニでの飲み物、子どものおやつ、ベビー用の日焼け止めなど、
「ついで買い」は1回数百円でも、月トータルではかなりの金額になることがあります。

しかし、これらは家計簿に残りづらく、「体感」と「実際の支出」にギャップが生まれがちです。

“生活費の可視化”で負担の偏りをなくす

すべてを細かく記録するのは大変なので、まずは

だけでも大きな一歩です。

そのうえで、

といったルールを作ると、「どちらがどれだけ負担しているか」が見えやすくなり、不公平感が減っていきます。


夫婦で喧嘩しない“家計の話し方テンプレ”

① 責めないスタートの切り方

いきなり「使いすぎじゃない?」と言ってしまうと、防御反応が働いてしまいます。
最初は、こんな言い方から始めてみましょう。

② 感情でなく“事実”だけを見る方法

話し合いの場では、

と、感情ではなく「事実ベース」で共有することが大切です。

③ “チーム家計”の空気を作る言い回し

最後に、

といった言葉を添えることで、「攻め合う」から「一緒に整える」空気に変えていくことができます。


育休中の家計を守る方法

貯金の取り崩しは“計画的”に

育休中は収入が減る一方で、赤ちゃんの出費は増えます。
この時期のポイントは、

という“見通しを持つこと”です。

必要な支出の優先順位

もし家計が厳しくなったときに、真っ先に削るべきなのは
「生活に影響の少ないサブスクや嗜好品」であり、

といった部分は守るべき領域です。

職場復帰後の家計リズムの戻し方

復帰後は、

など、また支出の形が変わります。

復帰後3ヶ月〜半年を目安に、再度「負担割合」や「共通口座への入金額」を見直すことで、
モヤモヤを残さずに新しい生活リズムに家計をフィットさせていくことができます。


家計簿アプリをどう共有する?

まずは連携口座“1つだけ”でOK

最初からすべての口座・カードを連携しようとすると、途中で挫折しがちです。
おすすめは、

など、1つだけ連携してスタートする方法です。

共有口座・共有カードの作り方

ハイブリッド方式をとるなら、

という形がシンプルで運用しやすいです。

自動化できる部分を増やすコツ

できるだけ手間を減らすために、

など、“仕組みで続く状態”をつくることがポイントです。

PR


家計簿の自動一覧作成や簡単共有なら「家計簿アプリ:マネーフォワード ME」におまかせ!!
編集部のイチオシ家計簿アプリです!

家計簿マネーフォワード ME - 人気の家計簿(かけいぼ)

家計簿マネーフォワード ME – 人気の家計簿(かけいぼ)
開発元:Money Forward Home, Inc.
無料
posted withアプリーチ

注)PCからはリンクが飛べません


0歳〜保育園の家計モデル(わかりやすい金額帯)

月いくらかかる?年齢別の目安

家庭によって差はありますが、ざっくりとしたイメージを持つために、

というように、「赤ちゃん特有の出費」がどれくらいかかるかを夫婦で共有しておくと、
「そんなにかかっていたんだね」という理解につながり、不満も減りやすくなります。

“予想外の出費”リスト

実際のママたちからは、こんな「見落としがち出費」の声もよく聞かれます。

季節イベント・行事費のモデル

さらに、

などのイベントでの支出も、事前に「お祝い予算」として家計の中に組み込んでおくと安心です。


“思い出予算”をつくる|将来後悔しない支出設計

優先順位の付け方

家計を整えるときに大切なのは、「削るところ」と「守るところ」を分けることです。

撮影会・イベントへ自然に予算を回す方法

たとえば、毎月のサブスクを2,000円減らすことができれば、

の“思い出予算”が生まれます。

そのお金を、

などにあてれば、「目に見える形の宝物」として家族に残すことができます。

継続しやすい予算管理

完璧な家計管理を目指す必要はありません。
大切なのは、

といった“ゆるく続けられる仕組み”を作ることです。


まとめ:家計共有は“安心”をつくる仕組み

今日からできる一歩

子育て期の家計は、

という“三重苦”になりやすい時期です。

だからこそ、

を大切にしてみてください。

今日できる一歩は、たとえばこんな小さなことからで十分です。

少しずつ家計の“見える化”が進むことで、不安は減り、「我が子に使いたいお金」を守れるようになります。
家計共有は、節約のためだけではなく、家族の未来と安心をつくるための大切な土台
無理のないペースで、一緒に整えていきましょう。

よくある質問(FAQ)

育休中の家計が苦しくなるのはなぜ?

収入が減る一方で、赤ちゃんの出費が増える“ダブルの変化”が起きるためです。特に0歳期はおむつ・ミルクなどの消耗品が多く、月1〜2万円の増加が一般的です。

夫婦の家計の不公平感はどうすれば減りますか?

「見えている支出の差」が不公平感を生む原因です。赤ちゃん関連の支出だけでも共有口座・共有カードにまとめると、偏りが見えづらくなり、不満が大幅に減ります。

家計の話し合いが苦手です。どう切り出せば良い?

「責めたいわけじゃなくて、安心したいだけ」という一言を添えると衝突が避けやすくなります。具体的な金額ではなく“事実”を共有することがポイントです。

家計簿アプリはどれくらい連携すれば良い?

最初から全部連携すると挫折しやすいです。まずは“1つの共有口座”または“赤ちゃん費用を払うクレカ1枚”だけ連携するのが最も続きます。

“思い出予算”って本当に必要?

必要です。子どもの成長は一度きりです。サブスクや不要な支出を少し整理するだけで、撮影会やフォトブックに回せるお金が確保できます。

マザネInstagram