「教育費の積立って、どれくらい負担すればいいの?」
「学資保険・積立NISA・貯金…どれをどれだけ使えばいいの?」
そして何より、
「収入が減ってる私が同じ額を払うのは“公平”なの?」

0〜1歳のママの多くが、この“モヤモヤ”で苦しんでいます。
特に育休・時短で手取りが減った状態では、オムツ・保育園準備・日用品など「見えない実費」がママ側に偏りがちで、
同額負担は現実的にも心理的にも重すぎます。

でも安心してください。
教育費の正解は「金額の多い・少ない」ではなく、
“納得して続けられる配分”をつくること
そのためには、収入差 × 育児負担 × 実費の偏りの3つをセットで考える必要があります。

この記事では、ファイナンシャルプランナー・金融機関・行政の情報を土台にしながら、
共働きママが感じている“不公平感”に真正面から寄り添い、
積立NISA・学資保険・貯金をどう配分すればいいかを、
家庭別モデルと会話テンプレ付きでやさしく解説します。

「投資って怖い」「夫にどう言えばいいか分からない」そんな方でも大丈夫。
数字が苦手でも読める構成にしています。
あなたの家庭にとっての“最適配分”を、ここで一緒に見つけていきましょう。

まず「教育費の負担と積立」が揉めやすい理由から知ろう

育休・時短で収入が減るのに支出は増える構造的問題

共働き家庭の教育費の分担が揉めやすい一番の理由は、
「ママの収入だけが下がっているのに、支出は増えている」という構造にあります。

この状態で、

となると、ママ側はどうしても苦しくなります。

体験談:
「育休中で手取りは半分くらいになっているのに、保育園の入園準備やオムツは全部私のクレカから。教育費の積立も『二人の子どもなんだから半々でしょ』と言われて、『いや、それはそうなんだけど…』とモヤモヤしていました。」(30代ママ)

ここで大事なのは、
「今の家計バランスがそもそもママに不利な構造になっている」と気づくことです。
あなたの心が弱いわけでも、頑張りが足りないわけでもありません。

“見えない実費”がママ側に偏りやすい現実

もう一つの大きな原因は、
「レシートに残らないような細かい支出」が、ママ側に偏りやすいことです。

これらは、

ため、
レシート上で“夫の目に触れない”ままママの出費だけが増えがちです。

ママとしては、

という「私ばっかり感」が積み重なります。

SNSで他家庭と比較してしまい不安が増幅

さらに追い打ちをかけるのが、SNSで見かける「他の家庭のキレイな分担モデル」です。

こんな投稿を見ると、

と自分を責めてしまうこともあります。

でも、SNSに書かれていない裏側には、

など、様々な条件があります。
「見えている情報だけ」で比べて落ち込む必要はまったくありません。

解決のカギは“金額”よりも「納得感」

教育費の分担で大切なのは、
「誰がいくら出しているか」よりも、「二人とも納得しているか」です。

同じ「月1万円の積立」でも、

という状態では、モヤモヤが残ります。

この記事では、「公平に見える数字」ではなく、
「二人が納得して続けられる配分」を一緒に考えていきます。

教育費に使う選択肢は3つ|貯金・学資保険・積立NISAの特徴と本質

貯金(現金)は「安全性」と「即時性」の武器

教育費を準備する方法は色々ありますが、まずは一番シンプルな「貯金(現金)」から。

特徴は、

一方で、

というデメリットもあります。

貯金は、

を置いておく「安心のベース」として使うのが◎です。

学資保険は「確実性」と「仕組み化」が強み

学資保険は、子どもの教育費に特化した保険商品です。

メリットは、

デメリットとしては、

学資保険は、

というご家庭に向いています。

積立NISAは「長期で増やす力」が魅力

積立NISA(新NISA含む)は、投資信託などに少額から長期で積み立てる制度です。
税制優遇があり、長期・分散投資を前提としています。

メリットは、

一方、

という点は理解しておく必要があります。

教育費で使う場合は、

で活用すると、リスクとリターンのバランスが取りやすくなります。

3つの選択肢は“誰が払うか”より“どう組み合わせるか”がポイント

大事なのは、「貯金 vs 学資 vs 積立NISA」のどれが正解か?ではありません。
「どの割合で組み合わせると、わが家らしい安心感になるか」がポイントです。

たとえば、

そして、カテゴリCで特に大切なのは、
「誰がどの方法をいくら負担するか」を一緒に決めることです。
次の章から、「分担」と「配分」の考え方を整理していきましょう。

最適配分の考え方|収入差 × 育児負担 × 実費偏りで決める理由

収入比だけで割ると“心の不公平”が残る

教育費の分担方法としてよく出てくるのが、
「収入比で割る」というやり方です。

例:
夫の手取り:月30万円
妻の手取り:月15万円
→ 合計45万円のうち、夫:2/3、妻:1/3負担

数字上は一見「合理的」に見えますが、
カテゴリCのママたちはここで引っかかります。

という状況なのに、
「教育費まで収入比で負担」となると、
「私ばっかり頑張ってない?」という感覚が強くなってしまうのです。

家事育児負担を「見えない経済価値」として組み込む

そこで大切なのが、
「家事・育児の負担も、経済的な価値を持っている」と認める視点です。

もし、今ママがやっていることをすべて外注しようとしたら、

など、多額のコストがかかります。

つまり、
「ママの時間と労力」も、家計にとっての大きな“価値ある負担”なのです。

この視点を持つことで、

と捉え直すことができます。

オムツ・保育園準備・日用品の“自腹地獄”をルール化で解消

もう一つの鍵は、
「見えない実費」をちゃんとルールに乗せることです。

たとえば、

このように仕組み化してしまうことで、
「気づいた人が自腹で買う」→「自然とママばかり払う」
という状態から抜け出せます。

家庭ごとの最適配分は「3軸バランス」で作る

まとめると、教育費の最適配分は、

  1. 収入差(どちらがどれくらい稼いでいるか)
  2. 家事・育児負担(時間と労力の負担具合)
  3. 実費の偏り(オムツ・保育園関連・日用品など)

この3つをセットで見て決めていく必要があります。

たとえば、

というように、
「数字」だけでなく「生活の現実」を踏まえたバランスで考えていきましょう。

“納得して続けられる”教育費の配分モデル|3つの家庭タイプ

モデルA:共同財布型(積立・投資は全て共同口座から)

モデルAは「全部ひとつの財布で」タイプ。

メリット:

デメリット:

モデルB:ハイブリッド型(共同+個人口座の役割分担)

モデルBは、「共同」と「個人」をバランスよく使うタイプ。

メリット:

デメリット:

モデルC:用途別型(保育園・習い事などを担当制で)

モデルCは、「担当制」で分けるタイプ。

一見分かりやすいですが、ママ側の負担が見えにくくなりがちなので要注意です。

このモデルを採用する場合は、

ことがとても大切です。

収入差がある家庭では「弱者保護」が前提になる理由

収入差が大きい家庭では、
「収入の少ない側(多くはママ)が生活ギリギリにならないこと」
を前提にルールを作る必要があります。

なぜなら、

からです。

教育費は10年以上続く長期戦。
弱くなりがちな側を守るルールが、結果として家庭全体の安定を守ります。

積立NISA・学資保険・貯金の“バランス配分”テンプレ(月5000〜3万円)

家計に余裕がない家庭のミニマム配分

まずは、「正直、今は余裕がない…」というご家庭向けのミニマム配分です。

目安:月5000円〜1万円

ポイント:

体験談:
「最初は『月5000円なんて意味あるのかな…』と思っていましたが、1年続けると6万円、“何もしないよりは全然違う”という実感が持てました。」(30代ママ)

平均収入帯(共働き)のスタンダード配分

次に、共働きで世帯収入が中間くらいのご家庭向けのスタンダード配分です。

目安:月1万5000円〜3万円

ポイント:

収入差が大きい家庭の「公平性」を保つ配分方法

収入差が大きい場合は、
「誰がどの部分を負担するか」で公平性を調整します。

例:夫700万/妻380万の家庭で、月2万円を教育費に回す場合

このように、
収入の高い側が「投資や保険の固定費」を多めに持つことで、
ママ側の生活を圧迫しすぎない形にできます。

どのステージでも使える“柔軟に増減できる仕組み”

どの配分モデルでも共通して大切なのは、
「金額ではなく、仕組み化」です。

このように“逃げ道”を作っておくと、
心が苦しくなりにくく、長く続けやすくなります。

復職後の特殊ケース:保育園代・交通費・実費偏りをどう扱う?

時短勤務で収入が減るのに「保育園代は半々」は不公平

復職後、特にモヤモヤが強くなりやすいのが、
「時短勤務+保育園代半々」のケースです。

ママ側は、

それなのに、

となると、心のどこかで
「私ばっかり損してない?」という気持ちが生まれます。

保育園準備・通園の負担は“経済的価値”として換算できる

保育園関連の負担には、

など、目に見えないたくさんのコストが含まれています。

これを、「家計の中の見えない貢献」としてちゃんと認めることで、

といったような、バランス調整がしやすくなります。

教育費を共同化することで心理的負担を中和

保育園代の負担感を和らげる一つの方法が、
「教育費の積立は完全に共同の財布から出す」というルールです。

たとえば、

とすることで、
ママ側が「教育費のために自分の将来のお金を削っている」という感覚を減らせます。

“毎月の見えない支出”を見える化するテンプレ

見えない支出を可視化するには、
「1ヶ月だけでいいので、子ども関連の支出をざっくりメモする」のがおすすめです。

メモする項目例:

1ヶ月分の合計を見て、
「これだけ自腹で払ってたんだ」という事実を夫婦で共有するだけでも、
分担の話し合いはぐっとスムーズになります。

家庭モデル別|積立と投資のリアルシミュレーション

モデル①:年収差の大きい共働き家庭(夫700万/妻380万)

このケースでは、
「夫側が教育費の固定費を多めに負担」するのが現実的です。

例:

ポイント:

これにより、

バランスが取りやすくなります。

モデル②:時短復帰で手取りが激減する家庭

時短中は、ママの手取りが特に少なくなりがちです。
この期間だけは、「教育費の負担をほぼ夫側」に寄せるのも一つの選択です。

例:

「永遠にこのバランス」と決めるのではなく、
「時短の間だけ」「保育園の〇歳クラスまで」と、期間を区切って考えると、
夫も納得しやすくなります。

モデル③:0歳〜1歳で貯金できない家庭の“巻き返しルート”

「正直、0歳〜1歳の間は赤字続きで、教育費どころじゃなかった…」
というご家庭もたくさんあります。

その場合の巻き返しルートは、

というように、
「ステージごとにペースを変える」ことです。

体験談:
「0歳の頃は、本当に日々を回すので精一杯で、貯金どころじゃありませんでした。1歳になって保育園生活と仕事のリズムが整ってきたタイミングで、『月5000円だけやってみようか』と話し合い、そこから少しずつ増やしています。」(30代ママ)

児童手当の使い方だけで未来が大きく変わる理由

児童手当は、実は「教育費の巻き返し」にとても役立つお金です。

「全部貯められないとダメ」ではなく、
「何割かでも教育費として残せたら、それは大きな一歩」です。

喧嘩しない教育費の話し合い方|心理ケア × 会話テンプレ

「責めてるわけじゃない」を最初に伝える

教育費やお金の話は、どうしても
「責められている」と感じやすいテーマです。

だからこそ、最初の一言に、

というニュアンスを入れておくと、ぐっと話しやすくなります。

最も効果があった“やさしい切り出し方”テンプレ5選

具体的な切り出し例をいくつかご紹介します。

テンプレ①:
「ちょっと教育費のことで不安になってきてて…。
責めたいとかじゃなくて、〇〇(子どもの名前)の将来のために、一緒に話したいことがあるんだ。」

テンプレ②:
「今すぐ完璧な答えを出したいわけじゃないんだけど、『うちはどれくらいのペースで貯められそうか』だけ共有しておきたいなと思って。」

テンプレ③:
「私の収入が減ってることとか、オムツとか保育園の細かい出費がけっこうあって…。
一回、一緒に現状を整理できたら安心できる気がしてる。」

テンプレ④:
「どっちが悪いとかじゃなくて、“お金のこともチームでやっていきたい”っていう相談なんだけど、今夜ちょっと話せる時間あるかな?」

テンプレ⑤:
「教育費をどうするか決めておくと、私も安心してハーフバースデーとか思い出のイベントを楽しめる気がしてて…。一緒に決めてもらえると嬉しい。」

夫婦のミスコミュニケーションを防ぐ3ステップ

話し合いがギスギスしないためには、
次の3ステップを意識するとスムーズです。

  1. 事実の共有:現在の収入・支出・実費の偏りを一緒に確認
  2. 気持ちの共有:「こういうところが不安」「ここがつらい」と感情を言葉にする
  3. ゴールの共有:「こういう状態だったら安心できそう」という理想像を一緒に描く

ゴールが共有できていると、
「誰が悪いか」ではなく「どうしたら近づけるか」という話に変わっていきます。

話し合いを成功させる「共同の目的」の共有

最後に、会話のどこかで必ず入れてほしいのが、

「教育費は、〇〇の将来のために二人で作っていくものだよね」
という“共同の目的”の言葉です。

これがあるだけで、
教育費の話が「夫婦喧嘩の火種」ではなく、
「家族の未来を一緒に考える時間」に変わっていきます。

家計アプリ × 共同財布で自動運用する仕組み

教育費専用口座の作り方

まずは、「教育費専用の口座」を1つ作るところから始めてみましょう。

“見える場所”を用意することで、
教育費が「なんとなくの話」から「具体的な金額」に変わっていきます。

積立・投資の自動化で“感情的負担”を減らす

毎月手動でお金を移すのは、意外と心のエネルギーを使います。
そこで、

といった形で、できるだけ「自動運用」にしておくのがおすすめです。

「教育費のことを考えるたびに不安になる…」という感情的負担を、
仕組みが肩代わりしてくれるイメージです。

家計アプリで“見えない実費”を可視化

オムツや日用品などの見えない支出は、
家計アプリを使ってざっくりでも良いので記録してみましょう。

数字として見えると、
「こんなに払ってくれてたんだね」と夫の理解が進み、
分担の見直しに繋がりやすくなります。

最低限の管理だけで続ける仕組み

家計管理が苦手なママにこそ、
「頑張らなくていい仕組み」が必要です。

おすすめは、

これくらいのゆるさでも、
「なんとなく」よりずっと大きな安心感が得られます。

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教育費と“思い出予算”は両立できる|未来 × 今の幸福のバランス

節約しすぎて“思い出”が減るリスク

教育費を意識しすぎるあまり、

と、今の思い出を削りすぎてしまうのは、本末転倒です。

0〜1歳の時期は二度と戻ってきません。
「未来のために今を全部我慢する」のではなく、
「未来のための準備をしつつ、今の喜びもちゃんと味わう」バランスが大切です。

教育費の不安が減ると「今」に使う余裕が戻る

教育費の全体像と配分のルールが決まっていると、

という目安が持てるようになります。

その結果、
「罪悪感少なめで思い出にお金を使える」ようになります。

撮影会やイベントは“心の教育費”

ハーフバースデーや1歳記念の撮影会、ベビーアートイベントなどは、
単なる贅沢ではなく、「子どもの自己肯定感や家族の絆を育てる時間」でもあります。

将来、写真を見返したときに、

と感じられることは、子どもにとっても大きな財産です。

最終結論:続けられる配分が最強

教育費と“思い出予算”を両立させるための最終結論は、
「一時的な頑張りより、続けられる配分が最強」ということです。

月5000円でも、1万円でも、
それが10年・15年と続いていくことの価値は、想像以上に大きいものです。

まとめ|教育費は「納得性」がすべて。家庭の正解でいい

完璧な比率より、続けられる仕組み

教育費の世界には、「この比率が正解」という絶対解はありません。
大事なのは、

の2つだけです。

まずは月5000円からでOK

もし今、何もできていないと感じているなら、
「月5000円」からのスタートで十分です。

それだけでも、
「何もしていない自分」から「ちゃんと始めた自分」に変わります。

夫婦の安心が、子どもの安心につながる

教育費は「お金の話」であると同時に、
「家族の安心の土台」をつくる話でもあります。

夫婦が納得してルールを決められると、
その安心感はそのまま、子どもの空気にも伝わっていきます。

今日できる一歩は「教育費用の共同ルールをつくること」

最後に、今日できる一歩を挙げるとしたら、

「教育費の分担について、ざっくりした共同ルールを一つ決める」ことです。

完璧じゃなくて大丈夫。
あとから何度でも調整できます。

あなたと家族にとっての“ちょうどいい配分”を、
少しずつ育てていきましょう。

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よくある質問(FAQ)

積立NISAと学資保険、どちらを優先すべきですか?

教育費の目的や家庭の収入差によって適切な配分は変わります。確実性を求めるなら学資保険、長期で増やす力を取り入れたいなら積立NISAを一部活用するのがおすすめです。

教育費は夫婦で「収入比」で割るべきですか?

収入比だけだと不公平が残りやすいです。育児負担や日用品の実費など“見えない支出“も加味した3軸(収入差 × 育児負担 × 実費偏り)で決めると納得感が高まります。

0〜1歳で教育費が貯められていません。もう間に合わない?

まったく問題ありません。0〜1歳は赤字期で貯めにくいのが普通です。1〜3歳から月5,000円でも始めれば十分巻き返せます。

夫と教育費の話をすると険悪になります。どう切り出せばいい?

「責めたいわけじゃなくて」「子どもの未来のために一緒に考えたい」など、共通の目的を前提に伝えると話しやすくなります。テンプレを使うとスムーズです。

保育園代が半々のままなのがつらいです。見直した方がいい?

時短勤務や育児負担がママに偏る場合、保育園代の負担を夫側に寄せ、教育費は共同財布から出すなどの調整が必要です。「弱者保護」が家庭の安定につながります。

教育費と“思い出予算”は両立できますか?

できます。教育費の仕組みが整うほど、“今の成長を楽しむためのお金”を安心して使えるようになります。バランスが大切です。

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