研究報告に基づく『リトミックの魅力・素晴らしい効果』を解説
リトミックってどんな効果があるの?と、しっかり良さを知ってから教室に通いたい方向けに、近年の研究報告を中心に効果を説明しています。
令和の教育方針で保育園などでリトミックを取り上げられる理由がわかります。
研究報告に基づく『リトミックの魅力・素晴らしい効果』を解説
未就学児、幼児に習わせたい人気の習い事ランキング1位を獲得するほどの魅力的な「リトミック」
まだ通わせてないママ・パパや、耳にしたばかりの方にとっては、
リトミックについて、詳しく知ってみたいな!という方も多いのではないでしょうか?
ここでは、リトミックに関して、ふか〜く魅力をお伝えしたく、
リトミックが誕生してから最近までの研究論文をベースに、
しっかりとした情報として、お伝えいたします。
(参考記事:1歳からのおすすめ習い事ランキング!まだ早い?メリットは?:コドモブースター)
・リトミック教室に通わせたいと検討中のパパさんママさん
・リトミック教室に通っているけど、リトミックの効果をしっかり知っておきたい方
・リトミックについて、しっかりとした文献をベースにした情報が欲しい方
・お子さんに何か習わせたいけど、どれが良いか検討中の方
①リトミックの歴史
リトミックの始まりは、
スイスの音楽教育家エミール・ジャック=ダルクローズが考案した教育法です。
つまり、始まりは「音楽を教えるための方法」として考えられたのです。
その後、幼児向けリトミックとしても、用いられるようになりました。
(参考文献:リトミックとは 日本ジャック=ダルクローズ協会)
②リトミックには2つのタイプと効果
歴史的な背景からお気づきの方もいると思いますが、
リトミックは、
1、音楽教育を重視するリトミック
2、保育における教育を重視するリトミック
の2つの流れが存在します。
どちらが良い悪いではなく、
力を入れる側面が異なるだけですので、
お子さんに身に付けてほしい「ねらい」によって、
ベストなリトミックを選んでいただくのが一番良いと思います。
詳しくみてきましょう。
音楽教育を重視するリトミック
エミール・ジャック=ダルクローズが、リトミックを作ったのはこの「音楽教育」のためです。
具体的に挙げると、
・音楽を聞く
・歌を歌う
・演奏する
・リズム感を養う
・音楽的な感性を養い、センスを高める
・音楽を作る
ことを身体を動かす経験を通して感じ取っていくことを中心にしています。
(参考文献:
①子どもの主体的な身体表現を引き出すリトミックの保育実践研究(第一報) ―保育施設における1・2・3歳児学級の事例を中心にして― 小竹沙織 馬場訓子 髙橋慧 渡邊祐三 髙橋敏之 2020.
②石丸由理:「幼児教育の歴史と概説 ダルクローズのリトミック:日本へ の導入期に携わった人物の教育活動」,『国際幼児教育研究:国際早期教育研究』 Vol.18,52,55 頁,2010.)
保育における教育を重視するリトミック
こちらは、リトミックが立ち上がった後に、幼児向けに活用できるということで、力を入れて、
カリキュラムの開発と実践・調査が行われてきました。
重要視するのは「人間教育」です。
豊かな人生を築くために必要な能力として、
・脳や身体の発育
瞬発力、反応性、想像力、創造性、自己表現能力、集中力
・心の教育、情操教育
表現の自由さ、自発性
・社交性
講師や親、友達と一緒にあそびを楽しむ、コミュニケーション力
などの発育を促すことができると捉えられています。
(参考文献:
①長島礼:「保育現場におけるリトミックの理解に関する一考察―質問紙調 査から見える課題―」,『教育学論究』第 2 号,91-93 頁,2010.
②土井禮子:「現代における幼児教育と天野式幼児リトミックの関連―天野 式幼児リトミックを実践して―」,『研究紀要』No.34,3 頁,2011.
③岩崎光弘:『リトミックってなあに』,ドレミ楽譜出版社,24-25,153-154 頁,2012.
④多胡綾花:「「身体表現あそび」の実践状況と実践上の問題点について」, 『湘北紀要』第 34 号,59-61 頁,2013.)
音楽教育と人間教育のどちらに興味が深いでしょうか?
2022年現在で、私の知る限りになってしまうのですが、
「なんのためにリトミックを習わせたいか?」
という目的意識をはっきりと設定して選ばれている方がどれほどいらっしゃるのか?
少ないかもしれないと思います。
保育施設やリトミック教室でも専門性をはっきりと打ち出してらっしゃるケースも少ないかもしれません。
この記事を読まれているママさん、パパさんにとっていちばん叶えたいことを手伝っていただける保育施設やリトミック教室・講師をお選びいただくのが良いと思います。
③保育施設とリトミック教室の違い
さて、
リトミックのタイプは違えど、さまざまな良い効果があるため、
世間でも人気の習い事に入ってくる理由も感じられるのではないでしょうか?
日本では、
平成29年の『幼稚園教育要領』
平成30年の『保育所保育指針』
の両方で、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として、
・自立心
・共同性
・豊かな感性と表現
を目標にすることがはっきりと記載されております。
それを受けて、保育の現場でもより一層「リトミック」に力を入れるようになっております。
私個人は、日々、懸命に子どもの良い成長のために取り組む保育士の皆さん、保育施設の方々には感謝でいっぱいです。
ですが、リトミックの実施という点においては、まだまだ課題があるようです。
・リトミックの誕生が「音楽教育」を目的とするが、時間が経ち新たに「人間教育」を目的とするのも良いと提案されたため、保育士の中でリトミックのイメージ自体もばらつきがある
・保育士資格取得には、リトミックは必修科目でないため、リトミックを学ばずに現場に出られる保育士の方もいる
・保育施設において、リトミックを実施するのも、各施設ごとに模索している中で、就職先の慣わしに則ってリトミックを提供できるよう、現場で習得し対応している現状がある
2022年現在では、保育施設内でのリトミックは、まだ過渡期のようです。
もちろん、研究者や現場の方々の懸命な努力を日々行われているので、
月日が経てば、確立されていくと考えられます。
ですが、
現状では、育ってほしい子どもの姿に寄り添ったリトミックを提供できる場所を探しているならば、
保育施設以外のリトミック教室・リトミック講師を探して、子どもと通うのがベスト
と言えそうです。
(参考文献:子どもの主体的な身体表現を引き出すリトミックの保育実践研究(第一報) ―保育施設における1・2・3歳児学級の事例を中心にして― 小竹沙織 馬場訓子 髙橋慧 渡邊祐三 髙橋敏之 2020.)
④1歳から通わせた場合、5歳までにどうなるか?
何歳から通わせたら、どうなるの?
という疑問は多くのママさん、パパさんが思うはずです。
それについて、
「人間教育」を重視する保育施設で、
1歳から5歳まで同じ施設で子どもたちを対象にリトミックをおこなった上で、
どんな成長が見られるか?
を小竹さんをはじめとする研究者の皆さんが、調査してくださっております。
それぞれの年齢ごとに、できるようになることを簡単にまとめていきます。
(参考文献:
①子どもの主体的な身体表現を引き出すリトミックの保育実践研究(第一報) ―保育施設における1・2・3歳児学級の事例を中心にして― 小竹沙織 馬場訓子 髙橋慧 渡邊祐三 髙橋敏之 2020.
②子どもの主体的な身体表現と多様な動きを引き出すリトミックの保育実践研究(第二報) ―保育施設における4・ 5歳児学級の事例を中心にして― 小竹 沙織 馬場 訓子 髙橋 慧 渡邊 祐三 髙橋 敏之 2021)
1歳児とリトミックをした時の子どもの様子
1歳のお子さんは、
「講師の真似を日々行うことで、徐々に自分なりに表現することを身につけていく」
成長過程が見られそうです。
この年齢に最もあっているのは、
子どもが見たことのある身近な動物などの表現を、「歩く」「走る」といった動きを中心に行うことで、
関わり方は、
「講師自身が楽しんで表現する姿を見せ、動きやすい表現の時に一緒に歩くなどで子どもが動くことを誘う関わり」
だそうです。
つまり、
「音楽に合わせ、動物などの動きを真似るのって、すっごく楽しい」
ことが子どもに伝わることをいちばんの目的として関わることが重要だと言えそうです。
1回だけの参加で、子どものリアクションが少ないから、うちの子興味ないのかな?と考えるのは、
早すぎる決断で、継続で通うから、子どもたちが楽しく身体を動かすようになれるので、
根気強く通い続ける方が良いと思います。
2歳児とリトミックをした時の子どもの様子
継続で通い続けたら、2歳になると、
講師が、ウサギの耳を表現して飛び跳ねると、
しゃがみ込み両手を床につけながら、飛び跳ねる子どもが出てくるそうです。
また、音楽のテンポを上げたら、速い動作をするようになるそうで、音の速さもわかるようになってくるようです。
想像力や連想力、テンポなども認識して、
動きで表現してくれるようになると、ママさん、パパさんとしてもすっごく楽しくて関わりたくなると思います。
動物以外をテーマにした動作も、講師の動きを真似ながら、取り組めるようになるようです。
お家で遊ぶ時の遊びの幅も広がり、楽しくなっていきますね。
3歳児とリトミックをした時の子どもの様子
3歳にもなると、音を聞いただけで、どんなイメージか?答えられ、
例えば、音だけを聞いて、「雪だ!」など、答えられるようになるそうです。
さらに、音楽が止まった時に、動作も止められるようなるそうです。
また、リトミックを一緒に受ける子どもさん同士で一緒に表現を楽しむ姿も見られるようになるようで、
社交性がついたり、コミュニケーションを抵抗なく取れるように成長していく姿も見れるようです。
社会に出れば、人間関係が最もベースに必要となるのですが、
1歳から継続で通わせることで、いち早く人間関係・コミュニケーションが楽しいこととわかってもらえたら、
子どもの成長で、すごく安心できるポイントになるのではないでしょうか?
4歳児とリトミックをした時の子どもの様子
4歳では、シチュエーション設定をした上で、子ども自身が自由になりたい動物になりきりながら、
身体を動かして表現して楽しんでいくことができるようになるそうです。
例えば、
「春が訪れたアルプスに住む動物をイメージし、自分で考えたり工夫したりしながら動物になりきって身体を動かして楽しむ」
という場面設定で行った場合にも、
子どもたちは、講師の動きを真似ず、
自分の発想で動物の動きをイメージして動け、声の調子や大きさも変えながら表現できるそうです。
そして、講師から、
「喉が渇いたから水を飲みに行こう」
と投げかけると、イメージを膨らませて、子どもたちは動きを変えていくそうです。
このように子ども自身で、場面設定を認識して、自由に想像力を働かせて表現し遊べるようになると、
かなり想像力や、自己表現力などが備わってきたと言えるでしょう。
お家で遊ぶケースを考えたとしても、
子どもと一緒に連想ゲームのように、
いろんな動きを一緒に表現して遊ぶことができるので、楽しい時間になるのが想像できます。
5歳児とリトミックをした時の子どもの様子
5歳では、絵本などの物語の中に登場するキャラクターを成り切ると想像して、
音楽に合わせて動き踊りながら楽しんでいくことができるようになるそうです。
例えば、
「くるみ割り人形に登場するお菓子の精になりきって踊る」
ということができるそうです。
しかも、その踊りの振り付け自身は、子どもたちで一緒にどういう動作が良いのか?を、
話し合いながら決めていくことができるそうです。
「寂しい曲」「元気な曲」と、曲調によって違う表現を考えて組み立てていけるそうです。
これほど、情緒を踊りで豊かに表現できるようになるのは、
心の教育・情操教育という面で、
本当に素晴らしい効果があると言えるのではないでしょうか?
また、子どもたち同士で、一緒に内容を話し合い決めていけるのなら、
コミュニケーション力、対話力
も非常に力がついていると言えるでしょう。
⑤おわりに
詳しく知れば知るほど、魅力がいっぱいいのリトミックでした。
皆さんは、いつからお子さんにリトミックを経験させたいでしょうか?
2歳頃から保育施設に預けるママさん、パパさんが多いと思います。
そこから、保育施設でリトミックに触れてもらうのも良いと思います。
ですが、
1歳からリトミックに触れ体験してもらうことの継続性が、
同じ年齢のお子さんの中でも、いち早く自由に身体で表現できるようになることが、
子ども自身の「自信を育むきっかけ」となり、
「より強い主体性」や「リーダーシップを発揮する」
経験をたくさん積んでいけるようになるのでは?と想像できます。
何ができる子か?
よりも、もっと根底に、
「強い自信を持ち」
「自分の好奇心で自由に探求し表現できること」
その結果
「主体的にリーダーシップを発揮できる」
そんなたくましいお子さんに育っていくには、
早くから触れさせていくことが、
パパさん、ママさんから子どもへの価値あるプレゼントになるのではないでしょうか。
別の観点のお話ですが、
もし、産後で夫婦関係がギクシャクしてしまっているパパさん、ママさんがお読みなのでしたら、
「子どもにしてあげたいこと」
「リトミックとかどうかな?」
という話題が、夫婦で十分なコミュニケーションをとるきっかけになる可能性もあります。
ぜひパパさんからお話を切り出す場合には、
ママさんもリトミックに興味がある場合には、
パパさんがお子さんと一緒にリトミックに通うことも狙いつつ、
ママさんと一緒にお話ししていっていただけたらと思います。
最後にはりののお話を出したのは、
私たち、マザネは、
『子育て期からの全ての問題は、夫婦円満で解決できる!』
と思っているからです。
ご興味ある方は、ぜひ、パパさんと一緒に以下の記事を読んでください。
大変なことばかりの乳幼児の子育て期を、少しでも、笑顔で楽しい思い出を作れますように!
この記事を担当した人は
Mother Nature’s Son さわだひろあき 2児のパパ。 パパ側の視点で、ママさん・パパさん、子どもさん。 |
- 生後3ヶ月から参加できる 親子で楽しいリトミック体験
- 英語にも興味ある方は 英語リズム体操
子育ては、ママも”わたし時間”を目一杯楽しむのが新常識!
初めての子育ては、わからないことだらけ。
何かと不安になりがちだったり。
ですが、赤ちゃんはママが幸せになってほしいと心から願っていると私たちは思っています。
そして、育休中は、一時的にママご自身の”わたし時間”を自由に取れると〜っても貴重な時期だと思いませんか?
我が子にも、人生は楽しく幸せに過ごしていけるんだよ!というのを、大きくなるのがより一層楽しみになるように、ママ自身が”わたし時間”を楽しみんでいきませんか?
ママの幸せは、赤ちゃんの幸せであり、ママと赤ちゃんの幸せがパパの幸せでもあります!!
家族の幸せのスタート地点は、ママの幸せから!ですから!!
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